TSUGARUですよお嬢様

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 2019年9月12日に配信 吉幾三「TSUGARU」

 

 

 

!!!公式の和訳を待つ方はネタバレ注意(?)です!!!

 

まずは↑をご覧になってから↓へお進みください。

 

本日、ほろわ~からおすすめして貰ったこの曲とMVについて感想を呟こうと思ったのですが、長くなる、そんな予感がして久しぶりに更新します。

 

私は生まれてから、そして、7億円当選しない限り死ぬまで青森県民です。

 

2018年年末ジャンボはまだ確認していません。

 

確認を先延ばしにすることで、3000円で9か月夢を見ることができています。

 

7億円当選したらまず、すみっコぐらしバンクのとかげ(貯金箱)を買お~とニヤニヤamazonしたり、ぜってえ~会社やめたるで、俺は本気だぜ、俺に触るな、退職させろ、手を離せぇぇぇぇぇ!!!という確固たる意志で退職届書いたり、結構楽しい日々です。

 

労働、嫌いなんですよ。

 

オタク、すぐ話が逸れる。

 

私は20年以上、ドドド訛った農家一家の孫として生きてきたので、まわりの若い子よりも訛りがきっっっついです。

 

親族には津軽弁を操るプロもおりますので、私のことは津軽弁・南部弁・日本語を理解するマルチリンガルと認識して頂いて差し支えありません。

 

しかし、和訳や解釈に絶対的自信はミリもありませんので、その辺は津軽海峡よりも広い心でお付き合いください。

 

本題に入ります。

 

最近のラップブームありがとう。

 

ヒプノシ〇マイクありがとう。

 

教えてもらったリンクに飛ぶと、ラッパーの姿をした吉幾三

 

MC NAME:Let's go とかかな。

 

まじでこの辺でたまに見るおじさんの姿をしており、期待した。

 

伝説の俺ら東京さ行ぐだという曲による信頼と実績もあるのでかなり身構えた。

 

気合を入れて再生ボタンを押す。

 

この会話の切り口は「今日はお天気がいいですね」より聞いた。

 

お前ンのとこの爺さん婆さんどうしてる?の意。

 

なぜ、爺さん婆さんの話から切り出すのか。

 

これは不謹慎とかそういう話ではなく、限界突破×少子高齢化・娯楽なし・不景気の青森県では、マジで他人の家の人間の生存確認から始めるしかないらしい。

 

この様な会話を頻繁にしているにも関わらず、いや、頻繁に繰り返しすぎて誰の家の誰が生きているかどうかがあやふやになることはざららしい。

 

等、過疎地域特有の小ネタが詰め込まれている。

 

メディアでは取り上げられたことがない過疎地域あるあるなので、青森県民としては強烈な郷愁を感じると共に、全世界の人々が閲覧できるYouTubeでこのくだりを聞くのは新鮮な気持ちに面白おかしさがあった。

 

そして、なぜこの歌の主人公(以下、便宜上、吉幾三と言う)が終始おこぷんなのかということについて考えてみた。

 

爺さん婆さんは多分自身の両親を指していると思われ、両親は他界、兄は東京(詳細不明)、姉はアメリカ(もしかしたら、USAではなく、東京よりもっと遠い日本のどこかに行ってしまったことをアメリカと言ってる可能性もある気がする)、そして自分の子供も青森に帰ってこねえと歌っている。

 

つまり、両親が他界し、本来であれば長男が継ぐはずのところを仕方なく次男である吉幾三が継いで、子供は青森にいないため、一人で農業をしていると予想できる。

 

特に兄への「ばがこ」コールの半端ではない力みはここからくるのだろう。

 

ただの怒りではなく、「兄のバカ!幾三、もう知らない!!」という諦めと諦めているが許せんという類の怒りが伝わってくる。

 

うむ。なるほど。確かに。一理ある。幾三リアル。

 

そして姉の件。

 

合いの手の「ややや」はあまちゃんで有名になった「じぇじぇじぇ」みたいなものですが、驚きとか「いやいや、そんな…」とかそんな意味合いもあるので「ややや」を発した相手のトーンや表情がないとイマイチ掴めない。

 

あと、出産祝いについては本当に分からない。

 

姉の話は終わったのか?まだ姉の話なのか?

 

話し相手の子供が生まれたのに出産祝いのお金も包まなくて、迷惑かけてごめんね、の意味かなと考えているところに、迷惑かげでらじゃーを半身引いて言っているシーンがある。

 

個人的にどうしようもなくツボである。

 

ちょっと都合が悪い時の青森県民の中高年の姿勢が本当コレ。

 

なぜこの姿勢をとるのか本当に分からないので、わかる方はぜひ教えて欲しい。

 

どうでもいいけど、田んぼの畦道をノールックで歩いていながらこの安定感。

 

世界よ、プロの畦道歩行を見よ、という感じです。

 

いよいよサビが来た。

 

言えば言ったで、言わなきゃ言わないで、非難されるから言えばいいのか黙ってりゃいいのか、と言っている。

 

この吉幾三からはどことなく「どうでもいいことに対して限りなく文句に近いことをゴモゴモ喋ったらそんな風に言うもんじゃないよ~と周りから言われ、それにへそを曲げて言ってあげたらいいじゃん!!ということを意地悪で言わない」タイプの拗らせたおじさん感を感じる。

 

こういうおじさんが割といるのと、私自身が思い浮かんだことを脊椎反射で話してしまうクセからデリカシーのない余計な一言を発してしまい自責の念に駆られ腹痛を巻き起こす失言王だからなのかも知れない。

 

もしや、この解釈であっている場合の吉幾三と失言王の私はSNSをやってはいけない人間の可能性が見えてしまって、ぼくはおなかがいたい。

 

しかし、こちらに非がなくても何かしら批判させることが多い、世知辛い世の中を歌っていることに変わりはない。

 

何しても何かしら言われるんだわ…にめためたわかりみ、である。

 

話を戻す。

 

ここまで、津軽弁独特の抑揚と小ネタの面白さに埋もれていたが、「花咲き 佞武多に 紅葉と」のフレーズで歌がうますぎることにやっと気付く。

 

特に「紅葉と」の歌唱力、殴られる。

 

吉幾三青森県が生んだ、プロの大ベテラン大物演歌歌手である。

 

と思いださせておいて、間奏の「ヴッ」の連発、やめていただきたい。

 

ホームセンターで謎い釘とかねじを永遠探し彷徨うおじさんが歌っている歌にめためた酷似している。

 

腹筋、顔筋、尿道括約筋(?)が悲鳴を上げている。

 

心は中学2年生なので、すぐマネしちゃう。

 

今日から日常会話に積極的に取り入れていきたいと思う。

 

ゔぅぅぅうううッ~~~~!二番~~!

 

本当に長くなりすぎて、指が疲れてきたので、二番の内容は要約します。

 

夕べからなんぼでも降ってるのは多分雪。

 

自分でもこんだけ降ってたらどこにも行けないつってんのに、外を歩いたらしいです、吉幾三

 

滑って橋の欄干に顎をぶつけ、おでこと尻にいぼ(こぶ?内出血?わからん…)ができたんで今から医者に行く。なんか知らんけど、夕べから痛くて仕方ねえから医者に行く。大腿部と膝が疲れた(おたてまてをどの意味で使っているのかわからん)から、その辺もついでに診てもらって、更についでに温泉にも行ってくるわ。夜には家に戻るから、もつ鍋で一杯やるべ~。女房なんぞ家にいねえ、誰もいねえ。戻ったら電話すっからよ。

 

ここら辺の農家のおじさんは、受診にかこつけてオフを作り出すのが定石。

 

パチンコ、競艇、温泉、飲み会など。

 

故に、「医者さ行ぐ」と朝6時に家をでて、午前零時過ぎて帰宅することもあるらしい。

 

シンデレラおじさんかな。

 

故に、受診日をかなり楽しみにしており、オフの時間をできるだけ長く確保するために診察券を早く入れたくて入れたくて早朝から並ぶ。

 

タピオカミルクティに並ぶ都会の女の子くらい列ができていることもある。

 

シンデレラおじさんの朝ははやい。

 

ゆこさもはいってくるだねきょう、の時の顔に注目していただきたい。

 

抑えきれいない故にこの笑顔である。

 

幾三ハッピースマイル。

 

奥さんはどこに行っているのでしょうね。

 

そこはわかりません。(目を逸らす)

 

個人的なツボの話しますと、なんだがしらねじゃゆべながら、のとこの半笑いが無理。

 

何、ちょっと恥ずかしいけどもよ、って感じを今更出しとんねんw w w w w

 

疲れた…笑いすぎて一秒たりとも心休まらん…疲れた……

 

生きてるうちは会えるんだから帰省しなよ、何年ふるさとに帰って来てない?そのうちバチ当たるど。(ここで恐山)食べ物はおいしいし、お酒もまたおいしい。三方向海に囲まれていて、こんなにいいところなのにそれでも青森からどっか行ったっきり戻ってこない子供ら。東京に帰る時にはお土産持たせても、こっちに来る時はお土産なんぞ持って来ないから食べたことない。お菓子ならいらん。金くれ。田畑山林どうすんのよ、俺が死んだら売るつもりだべ?何もやらん、100まで生きるし、死んだら化けてでるからな。覚えとけ、お前らだって年取りゃこうなるんだわ。

 

こんなにド田舎遺産相続問題を高火力に大声で歌える人おる?

 

世界で俺らの吉幾三だけでしょ。

 

あと、正直、田畑山林相続したくない…。(ここでついに農家の孫の本音が)

 

遺産は遺産でも、負の遺産なんですわ。

 

今は田畑山林買ってくれる人もいなけりゃ、相続したって手入するのにお金と金にならん手間が半端ないんだわ。

 

なんなら国に返したいもん…。

 

でも、仕方なく継いだ家の財産に手間暇、お金かけて一生懸命守ってきたところ、死んだら速攻手放されるの、自分の人生の意味なんだったん?て確かに納得いかんくて、化けて恨みの一つでも言いたくなるわな。

 

バチあたるで、恐山うつしてくるとこに脅しの本気を感じる。

 

身近な問題過ぎて、ついつい感情移入してしまうのがこの曲の魅力ですね。

 

で、ツイッターでも話したんですが、津軽弁の語気の強さからこの曲の意味を調べて「青森に帰って家を継げ」と感じる人もいるでしょうが、吉幾三さんご本人も「たまには遊びに帰って来いよ」という意味です、とおっしゃていたので、青森のおじさん怖い~と思わないでね。

 

というのも、最後のは「幸せなんだと思うなら、お前を生んだ両親に会いに来な。19や20の子供じゃないんだから、あと何回顔見れるか考えてみ。」という意味だと思っていて、吉幾三が歌ったこの主人公のおじさん世代は、東京で暮らしたい気持ちもわかるし、農家継ぐ大変さもわかるから、この家を継ぐのに帰って来いとは言わないから、せめてたまに顔見せてくれよな、農家は俺の代で終わっても仕方ねえべって諦めと悟りを開いてる世代だよな、とこういうド田舎の背景を知ってるから、私が感じることができたニュアンスなのかな。

 

それに、青森県民はみんな素直じゃないし照れ屋さんだから、自分の子供に「さみしいからたまに帰っておいで」なんて言えやしないんですわ。

 

そういうところを、吉幾三津軽弁・ラップ・ド田舎の小ネタで面白く代弁してくれたことで、聞き手も受け入れやすい曲なのではないかと思います。

 

 

 

追伸

 

 

・わたくし、津軽弁母語ではございませんので、和訳がすべてあっている自信がまったくないのと、後日吉幾三さんから和訳と正しい解釈についてお話があるかもしれませんが、とにかくMVから私が感じたことや、想像をお話させていただいたので、違ったやんけ!!!!とおこぷんするのはご容赦ください。

 

・最後のサビのしゃ~~べれば、のとこ静かに力こもっててかなりいい。

 

・AメロBメロは訛りフルスロットルなのに、サビのいいかのの「か」は無駄に訛りに気を付けて標準語話していますよ、というここらの意識が高い系のおじさんみがあってこれもまたかなりいいです。

 

青森県のさ行は「さしすせそ」ではなく「すすすすす」と発音しがちですので、ぜひこの曲でも確認してみてください。

 

・再生速度を1.25倍にすると、よりリアルな本場の津軽弁のスピード感を味わえます。

 

・35年前の俺ら東京さ行ぐだの曲はこの吉幾三の長男の曲とか、そういう設定あれば面白いな~。

 

 

せば、また。



追記(2019/09/16)


和訳してくださってる方のツイートをいくつか拝見したのですが、私が兄様、姉様と捉えていたところは息子、娘と訳されてる方が多いことに気づきました。


もしや、津軽と南部のちと違うポイントなのか?それとも私の感覚がズレてるのか?と公式の和訳がいっそう楽しみであります。


あと言い忘れてましたが、4:04の手の振り。


吉幾三でよかった、本当によかった。


このシーンがQUARTET NIGHTだった日にゃ、ヒッヒエェアァッッッくぅ〜!カ"ッ"コ"い"い"〜〜( ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )!!!!(歓喜)(感情失禁)(失禁)と泣き喚きながらペンラと頭振ってまうところでしたので、本当によかったです。