推しが結婚したのでオタクいっぱい考えた。

2020年5月12日。

 

最推し声優が結婚を発表。

 

心に何かが刺さった自分を眺めるような不思議な感覚を味わった。

 

ひたすら痛みと喪失感の風化を待てば、前みたいに元気になれる確信はあった。

 

けど、刺さったものに向き合うことで自分がどう変化していくのか興味が湧いた。

 

あと、推しみたいに誠実に何かに向き合ってみたかった。

 

だって推しの生き方かっこいいからまねしたくなったんだもん・・・。

 

推しのまねと言うには程遠いですが、自らを抉って中身を探ってみたオタクの経験が、ほんの少しでも今は考えることが苦しい誰かの役に立てれば幸いです。

 

私の圧倒的ポエムパワーに酔う人もいると思うので、結論から先に言います。

 

・喪失感の理由は「みんなの神様だった」と思っていたから。

・喪失感や痛さをファンとしての幸福の足しにして元気になった。

・人に話すことで自分の本音が見つかった。

・結局、自分の気持ちには正直に生きるしかない。

・心が痛いのは時間に頼るしかなかった。

 

 という結果がでました。

 

あくまで私の中で、ですけども。

 

この記事のメインは終わったので、以下の詳細は省いても大丈夫です。

 

と、言いつつ、この先も読んで頂けると嬉しいです。へへ。

 

 

 

 

 

私 成人。3年半前に突如オタクとなる。うたプリと推しがすき。

 

推し 声優。仕事大好き。声と歌声と演技が最高。

 

 

 

衝撃、鈍痛、冷静、混乱、祝福、寂しさ、再会、高揚、順応。

 

踏み込んでみると、思った以上に多くが複雑に絡み合っていた。

 

この気持ちにひとつ名前を付けることで統合しようと焦っていた気がする。

 

発表を見て、心に巨大な何かが刺さってから鈍痛が続いた。

 

痛い理由を探したくて色んなことをしてみた。

 

 

①声を聴く。顔を見る。

 

嫌な気持ちや悲しさはまったく生まれなかった。

 

声で悲しくなるのはやだな・・・とビビっていたので、安心したし、嬉しかった。

 

 

②推しが歌う曲を歌う。

 

会社の帰りの車の中で曲を聴いて気分がアガってきたので、調子にのって一緒に歌ってみた。

 

推しの歌声と自分の声が重なった時、閉じ込めていたモノがふるふると震えて、こみ上げてきて、涙がぼろぼろ転がって落ちた。

 

理由がまったく分からなくて、混乱した。

 

 

③発表の翌日、推しのお相手の生放送を拝見した。

 

所作に滲む控えめで素直な雰囲気が美しくて、可愛らしくて素敵な方だった。

 

二人が並ぶ姿を想像したら、可愛いな・・・と思ったし、お相手がこの方で嬉しいと思った。

 

結構身構えていたけれど、寂しさや辛さとかはなくて、お相手の方がにこにこしている表情に私がつられて、へへへって笑ったりもした不思議な時間だった。

 

見終わって布団に入った頃にはまた痛み出したから、自分が本当に分からない。

 

 

④推しにドハマりしたキッカケのライブ映像を見た。

 

いつ見ても世界でいちばん最高だな、と思った。

 

 

⑤推しがキャラを纏わない映像を見た。

 

推しが可愛いことしか分からなかった。

 

でも、見終わった後にやっぱり寂しいな・・・と思った。

 

 

ここまでやってみて、推しの声を聴いたり、見たりしても意外と冷静でいて、しんどくならないことが分かった。

 

推しはキャラクターを纏うことに常に全力を注いでくれていたこともあって、アニメコンテンツのライブ等はいい意味で素の推しを感じさせないところも大きかったのかも知れない。

 

思い返せば、推しの声を聴いたり、姿を見たりせずにひとりでいる時が痛い。

 

推しのこと考えよ!と脳を働かせずとも、心や頭のどこかにずっと「推しがいる」と信じている感覚が私にはあって、神様を信じている感覚に近いっぽい。

 

話は変わりますが、この痛い心、失恋に少し似たものがある気がするんですよね。

 

このタイミングでたまたま面白い記事とツイートを読んだ。

 

「恋をしている時も失恋した時も、とある同じホルモンが分泌されて心臓に負荷をかけて、痛みが発生する。恋をしている時は興奮状態のおかげで痛みにも鈍感になる。」

 

「別れを乗り越える時、なぜこんなにも痛みがあるのか。の質問に対して、某超有名アーティストは、痛みは元々既にある。その人がいてくれたから痛みを感じずに済んでいた。いなくなることで痛みに向き合う。」

 

視点は違えど、共通するものが多くて興味深い話だった。

 

失恋ではないにしろ、確実にある喪失感は痛みとなって私に現れた。

 

無意識にみんなの神様だと信じていた推しは、あの発表の瞬間に誰か一人の特別な人間になったことを知った。

 

推しはこれでもか!ってくらい普段からファンに感謝を伝えてくれていて、もはや毎日が感謝祭の域。

 

推しがあまりにもファンを想ってくれることもあって、もしやファンってあなたの中で結構特別?だったり?します?と思い込むことができてしまっていたんだと思う。

 

目を逸らしてきた「推しは元々一人の人間」ということに向き合う時がついに来た。

 

みんなの神様だった推しという思い込みを手放すのが惜しくなった。

 

しばらく付き合っているこの痛みに情や愛着が湧いていた。

 

だから、捨てずに大切に心に仕舞うことにした。

 

今まで信じていたものの端々を内側に畳むのはやっぱり寂しさがある。

 

でも、痛い分すきってことじゃね?と気付いた。

 

途端に妙に嬉しくなった。

 

痛いくらいの情熱をくれた推し、すごい。

 

推しにおちたあの日の衝撃と痛みとしんどさに似ていてた。

 

忘れていた自分の一部と再会を果たした気分だった。

 

すきと痛みは思った以上に近くにあって境界線も曖昧だった。

 

都合がいいから、ファンとしての幸福に足してしまうことにした。

 

こう思えたのは、何人かの同担とお話できたからだった。

 

人に話すために心を言葉に作り替える時、自分の本音が見えた。

 

本当にいい方々に恵まれて、感謝を重ねることしか私にはできない。

 

だから、フォロワーが自分を責めているのを見るのはつらかった。

 

他の方が祝福している姿を見て、自分を責めている方が多かったように感じた。

 

それぞれ違う感情を持つことは自然なことで、誰かの気持ちに寄せることも、人と違うからって責められているように感じる必要もないと信じています。

  

大多数の意見や世間が描く理想と違う人を責めること、晒しあげて傷つけるようなことは絶対にしないで欲しい。

 

推しは優しいから、それを見たら傷ついて悲しんでしまいそうでとても困る。

 

人の気持ちは強要するものでもされるものでもないし、自分は推しのすきだと思うところとすきだという気持ちを無下にしたくない。

 

大事にしたい。

 

そうして生きていくことで、いつか推しにとってもプラスになると信じたい。

 

今はまだ痛くても、推しをすきでいる自分に高揚している。

 

それからというもの、以前にも増して、推しの声にいちいち心が震えるようになった。

 

痛みを含んだすきの気持ちを持つことに、順応が始まったように思う。

 

こんなに前向きになっても痛いから、痛みをどうにかしたい場合は、やっぱり時間に頼るしかないっぽいです。

 

どんな時でも私たちの心を離してくれない推し・・・罪な男ね。

 

自由研究発表会、おわり。

 

 

 

 

ここからは、ドラマCDで言うとフリートークです。

 

 

・何人かが話していたもやもやした気持ちについて。

 

これは衝撃で祝福の気持ちがまだ見えなくて不安だったところにあったと思う。

 

人には話せない霧がかった思いを抱えても、時間が経てば天気も変わって、風も吹くし、雨も降るし、晴れたりもするから、それまで少し待ってみてね、という気持ちを持ちました。

 

 

・推しのツイッターアカウント。

 

私はなぜか気恥ずかしくてフォローを一旦外してしまった。

 

でも、いっぱい考えた結果、楽しみたいと思った。

 

推しのツイートを楽しんでいる周りの人と一緒に、更新を喜びたいと思った。

 

あと、心はまだ痛いけど、それでもあなたの幸せを願っていることをできるだけ直接に近い形で伝えたくなったから、改めてフォローをしてリプをした。

 

ありきたりな言葉にはなってしまったけど、私の正直な気持ちに祝福を添えて贈ることができて、本当によかった。

 

 

・発表から推しが数日全然ツイートをしなくなって、元気なんだろかと不安になった。

 

そしたら、推しとエモい関係性の別の推し(この人も今年結婚を発表した)が、いくつか彼らしいさっぱりとした明るいツイートでTLとファンの心を温めてくれていた。

 

分かりづらいけど、推しのために推しがいつでも言葉を発信できるような空気にしてくれたのが分かったから、ジーンとした。

 

 

 

・発表後の推しのブログ。

 

複雑な気持ちを抱かせてしまっている方々がいること、胸が痛い、と話していた。

 

そういう気持ちを抱いていても、それでもあなたの幸せを願っている半端ない想いがあることまで伝わったらいいのにな、と思った。

 

推しとお相手どちらも発表の仕方も、言葉も、オフィシャルな発表としての清潔さに溢れていたことがファンとしてとても誇らしかったです。

 

しかし、申し訳ない・・・こればっかりは仕方ない。

 

天下の福山雅治でさえもコントロールしきれず、福山ロスという社会現象になったじゃないですか。

 

でも、そのあとの推しの言葉や姿勢が究極に信用できて、最高にかっこよくて、この人実は熱くて強いから心配要らないだろうな、となんとなく思った。

 

それが永遠にシビれた。

 

せっかく、冷静に心をこねこねし直したのに、それももっていっちゃう感じ?

 

推しはとんでもないものを盗んでいきました、私の心です、って銭形のとっつぁんが大真面目に言ってました。

 

いいよ、あげる。推しに全部あげる。

 

ご結婚、おめでとうございます。

 

声と演技と歌声がすきです。

 

リプでは言わなかったけど、かっこいい生き方がすきです。

 

いつも最高でいてくれてありがとうございます。

 

明日のレベルアップがたのしみです。